Ⅰはじめに

まず、ファッションのマスメディアについて以下のように記されている。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3

ファッション・ジャーナリズム英語版はファッションの重要な一部分である。 編集者による批評や解説が雑誌、新聞、テレビ、ファッションサイト、SNSファッションブログ英語版などで行われている。

20世紀初頭から、ファッション雑誌は写真やイラストレーションを盛り込みはじめ以前よりも一層強い影響力を持つようになった。世界中の都市でこれらの雑誌は大人気となり、一般人の嗜好に深い影響を及ぼした。最新のファッションと美容の変化を伝える出版物のために才能あるイラストレーターたちが洗練されたファッション画を描いた。こうした雑誌のうちで最も有名なのはおそらく、リュシアン・ヴォージェルフランス語版1912年に創刊し、戦時中を除き1925年まで定期的に刊行された『ガゼット・デュ・ボン・トンフランス語版』(『上品な雑誌』)であろう。

1892年にアメリカ合衆国で創刊された『ヴォーグ』は現れては消えていった無数のファッション雑誌の中で最も長続きし最も成功したものである。第二次世界大戦終結後の経済的繁栄と、そして何より、1960年代の安価なカラー印刷の出現によってヴォーグ誌は爆発的に部数を伸ばし、また主流の女性雑誌でもファッションを大きく取り上げるようになった。1990年代には男性雑誌もこれに続いた。オートクチュールのデザイナーはプレタポルテ香水を扱いはじめることでこの流れに乗り、これらは雑誌で大々的に宣伝され、現在では本来の服飾ビジネスを矮小化する結果となっている。テレビでは1950年代にファッションの小特集が組まれるようになった。1960-70年代にはさまざまな娯楽番組でファッションのコーナーがより頻繁に流されるようになり、1980年代にはファッションテレビジョン英語版のようなファッション専門の番組も出現した。テレビや、近年のファッションブログなどのインターネットによる露出の増大をよそに、ファッション産業の視点からは出版物による露出は最も重要な広告形態であり続けている。

ファッション編集者のシャロン・マクレランはこう語っている――「ファッション界には、テレビ・雑誌・ブログが消費者に何を着るべきかを命令しているのだという誤解があります。しかし、ほとんどのトレンドはターゲット層を調査してからリリースされています。従って、あなたがメディアで目にするものは、人々の間で人気のあるアイデアを調査した結果なのです。本質的に、ファッションというのは人々がアイデアをキャッチボールする営みなのです、他のアート形式もみなそうであるように。」

 

このように、ファッション雑誌とは、読者がトレンドをつかむという大きな願いをかなえるものであり、なりたい自分を探せるものである。                  最近、日本では「かわいい」が注目され、年代を問わず褒め言葉として利用されている。特にファッション・メイクなどは数多くの情報が雑誌として発売されている。また、その年・その月の流行を作り上げるのもファッション雑誌と言ってよいだろう。では、中国・台湾・韓国はどうなっているのだろう。日本に近いこれらの国とファッション雑誌を比較し、人々が世間からどのように見られたいのかということについて考えてゆく。そして、将来のマーケティングに生かせる違いを明らかにする。

研究方法

本論文の研究方法は日本のファッション雑誌および海外のファッション雑誌を比較していく。しかし、比較するファッション雑誌は現地のものを使用し、日系の雑誌は使用しないものとする。

Ⅲ本論

まず、1〜4で日本、台湾、韓国、中国のファッション雑誌についてまとめる。(色やファションの違いではなく構成・企画の違いである。)

.日本のファッション雑誌について

日本は他の国と比べても非常に多くのファッション雑誌が存在し、年代別に別れて刊行されている。つまり、10代専門雑誌(SEVENTEEN)、20代前半専門雑誌(nonno)、20代後半専門雑誌(WITH、Ray)のように読者層を絞り、ファッションカテゴリーも分類している。ファッションの種類も非常に多い。例えば、ギャル系・ガーリー系・ストリート系・ゴスロリ系といった具合である。その中でもっとも人気がある系統はガーリー系、つまりかわいい系である。この「かわいい」という系統は日本のファッションを語るうえで重要なキーワードになる。

雑誌そのものについてはファッション雑誌だがファッション以外の内容も掲載されている。化粧やダイエット・ストレッチの仕方が解説されていることがあり、モデルの私生活やバッグの中身を特集している。

インターネットサイトと連動した企画が用意されている。You tubeを利用してモデルに様々な企画を撮影する場合も多い。モデルをモデルとして使うだけでなく、タレントといて使うことも日本の特徴である。(女優として活躍しているモデルがいる)

次に付録についてである。この付録については決定的に他の国と異なっている。付録目当てに買う消費者が大半を占めることが要因と考えられるが、タオルケット、タイツ、バッグなど毎月様々な付録が用意されている。またその付録はブランドとコラボレーションしているので、ブランド力による購買意欲の向上が売上に直結していると分析できる。

2.中国のファッション雑誌について

中国のファッション雑誌は種類がさほど多くなく、日系、独系、米系といった海外から入ってきた雑誌が主である。しかし、現地の雑誌を取り寄せてみたところ非常に見やすくまとめられていた。また、中国現地のファッション雑誌は雑誌というより情報誌に近い構成になっている。一般的ではなく、ファッションのことを知りたい人向けに利用される。そのため、雑誌の中にファッション関係の学校のパンフレットが挟まれている雑誌もある。

3.台湾のファッション雑誌について

台湾のファッション雑誌の構成は非常に日本の雑誌と似ている。年代別に雑誌の種類がある点も共通点である(日系または日本の雑誌が多いためという理由もある)。しかし、もっとも興味深いのは化粧の仕方などの特集で韓国の「韓流」、日本の「日式」の二つが大きく掲載されていた点である。その他にも日韓花美男と題して日本の俳優や韓国の俳優をとりあげている。つまり、アジアで現在、人気のある韓国風と日本風の両方に憧れる読者がいるということである。また、カメラ、化粧品、腕時計の広告にも「韓流」「日式」の影響が見られる。一か月分の雑誌に綾瀬はるか・上戸彩、少女時代といった日本、韓国の有名な芸能人が掲載されている。ただ、書店には日系もしくは日本(日本語のまま)の雑誌が多く置かれ、普及しているようである。

その他にも日本のファッション雑誌と同じくモデルのバッグの中身や化粧の仕方といった私生活に焦点を当てた企画もなされている。

 

4.韓国のファッション雑誌について

韓国のファッション雑誌の大きな特徴はモデルではなく、東方神起や少女時代といったK-POP歌手を高い割合で起用する点である。表紙だけではなくあるコンセプトに基づいた写真撮影をK-POP歌手で行っている。また、雑誌の構成は他の三ヶ国に比べ、広告の割合も非常に高く、ファッションに限らず料理や家具、タレントなどのカルチャー雑誌の要素も非常に強くなっている。そのため、他国に比べ雑誌自体の厚みが分厚くなっており、他国の雑誌の二冊分もしくは三冊分の厚さがある。

付録に関しては日本と同じくらいかそれ以上に豪華のものになっている。付録を見て購入を決める女性も多い。例えば、どのような付録があるのかというともっとも多いのが化粧品や化粧道具である。韓国の場合、試供品などではなく箱入りのものが付き、時には7万ウォンほどのものもある。また、DOVEの石鹸や生理用品、靴や下着といったものも付録になっています。また、同じ内容の雑誌が付録付き価格、通常版の2種類が刊行されていることも珍しくない。

5.表紙 比較

次に表紙の比較をする。ここでは表紙の人数、人(同じ人が何回表紙に登場するのか)などの傾向を見ていき、図の色の表情に照らし合わせ、まとめていく。

色相(しきそう)・色あい

色相は、赤、黄、緑、青、紫という言葉で区別できる色の性質です。それぞれは独立したものではなく、お互いが連続してつながりあって色相の輪をつくります。赤と黄の間には、両方の要素を含む色が無数に存在するのです。例えば、黄みの赤、赤みの橙、橙、黄みの橙、赤みの黄というように(図4参照)。また、色相が変化するにしたがって、暖かい感じの色から冷たい感じの色へと表情を変化させます。それを色の"暖寒感"といいます。

明度(めいど)・明るさ

色の明るさの度合いを明度といいます。色には色相とは別に明るい色、暗い色というように色を比較して区別することができます。鮮やかな黄色は純色ですが、鮮やかな青は比較的暗い純色といえるでしょう。空色は明るい色ですがオリーブ色は暗い色の仲間ですね。図1で、下から上に行くほどに明るい色になっています。明るい色はさわやかで軽快な感じの色に、また、暗い色は重厚で落ち着いた感じの色になります。これを色の"軽重感"といいます。

彩度(さいど)・あざやかさ

色には色相、明るさとは別に"鮮やかさ"あるいは"強さ"といった性質の差があります。赤系統の色でも、日の丸の赤は鮮やかな赤ですが、れんが色のそれはくすんだ赤といえましょう。うぐいす色はくすんだ黄緑ですが、初夏の陽射しを受けた若葉の色は鮮やかな黄緑といえましょう。色の鮮やかさやくすみの程度を数量的に表したのが彩度です。鮮やかな色ははなやかな目立つ色になりますし、くすんだ色には、おだやかで上品な色が多いようです。これを"派手地味感"といいます。

 

上記を含め、ここでは日本電飾工業株式会社の「色の三要素」を引用して比較していく。(http://www.nippondenshoku.co.jp/web/japanese/colorstory/02_three_elemets.htm

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日本のファッション雑誌4月号

①モデルは女性(髪はショート、ダークブラウン)、背景が赤、書名は黄色、服装が白の模様の入った黄緑のタンクトップ、明度は横から光を当てているため陰陽があり、それぞれの色が際立っている。・・・上記の図からGyに属し、背景は暖色系且つ女性的、情熱的、明るい、暖かいといった印象が当てはまる。

②モデルは女性(髪はロング、栗色)、背景が薄ベージュ、書名はピンク、服装は水色や薄ピンク、黄緑といった淡い色の花柄の半袖Tシャツ、明度は全体的に柔らかな雰囲気・・・図からPに属し、背景は暖色系でこちらも女性的、明るいといった印象を与えている。

 

中国のファッション雑誌4月号

モデルは女性(髪はロング、ブラック)、背景が黄緑、書名はオレンジ、服装は白のワンピース、明度は影がほぼ無いように光を当てている。・・・Wに属し、背景は寒色系で涼しい、暗い、理知的、男性的といった印象になっている。

 

台湾のファッション雑誌4月号

モデルは女性(髪はロング、赤みがかった茶色)、背景が薄ピンク、書名は濃いピンク、服装は緑、青、ピンクの花柄ワンピース、明度は中間。・・・sfに属し、柔らかな、穏やかな、ぼんやりした印象である。背景は暖色系である。

 

韓国のファッション雑誌4月号

モデルは男性(K-POP歌手5人、髪はショート、金髪に近い茶色)、背景が白、書名は緑、服装は黒もしくはグレー、明度暗め・・・dkに属し、大人っぽい、円熟した印象を与えている。また、書名が濃い緑であることから、理知的・男性的といった雰囲気になっている。

 

日本のファッション雑誌5月号

①モデルは女性(ショート、ダークブラウン)、背景はピンク、書名は水色、服装は白のTシャツに水色のショートパンツ、明度は明るめ・・・pに属し、薄い、優しい、淡い印象になっている。また、表紙や書名を付録のバッグに合わせて統一感を出している。

②モデルは女性(二人、髪はロングとセミロング、ほぼ黒)、背景は薄緑、書名はピンク、服装は白のブラウスにピンクのカーディガンおよびラベンダー色のカーディガン。新学期号なので制服をイメージしている。明度は明るめ・・・背景などとの一体感によりbに属し、明るい、陽気な、華やかな印象である。

 

中国のファッション雑誌5月号

モデルは女性(ロング、ブラック)背景は薄黄色、書名は緑、服装も緑のドレス、明度は少し暗め・・・dpに属し、深い、濃い、伝統的なといった雰囲気である。

 

台湾のファッション雑誌5月号

モデルは女性(ショート、暖色系の茶色)、背景は白、書名はピンクに花柄、服装は薄オレンジのワンピース。明度は少し明るめ・・・全体的にオレンジ系で統一されており、暖色系。sfに属し、柔らかな、穏やかな、ぼんやりとした印象が際立っている。

 

韓国のファッション雑誌5月号

モデルは女性(二人、髪色はブラックとブラウン)、背景は海のため薄い青と白、書名はオレンジ、服装は白のTシャツにピンクのショートパンツおよび白のボーダーTシャツにオレンジのショートパンツ。明度は明るめ・・・bに属し、明るい、陽気な、華やかな印象になっている。また、服装に暖色系を用いているので情熱的。女性的といったことも含まれている。

 

日本のファッション雑誌6月号

①モデルは女性(ロング、黒に近い茶色)、背景は白、書名はピンク、服装は白のブラウス。明度は非常に明るめ・・・wに属し、清楚な、冷たい、新鮮な印象になっている。背景も白色なため非常に清楚感をアピールしている。

②モデルは女性(ロング、暗めの茶色)、背景は白、書名はピンク、服装は青主体の花柄の袖なしワンピース。明度は非常に明るめ・・・pに属し、薄い、優しい、淡い印象になっている。しかし、青主体のワンピースによりおとなしさを加えている。

 

中国のファッション雑誌6月号

モデルは女性(ロング、黒髪)、背景はグレー、書名は赤、服装は白色の花柄ワンピース。明度は少し暗め・・・dkに属し、暗い、大人っぽい、円熟した印象の表紙である。

 

台湾のファッション雑誌6月号

モデルは女性(ショート、ダークブラウン)、背景は薄ピンク、書名はピンク、服装はグレーの袖なしワンピース。明度は明るめ・・・ltgに属し、明るい灰みの、落ち着いた、渋いといった印象を与える。

 

韓国のファッション雑誌6月号

モデルは女性(髪はアップしており、金髪)、背景はグレー、書名はオレンジ、服装はトップスもボトムスも白色。明度は非常に暗め・・・Bkに属し、フォーマルな、シックな、締まった印象で全体的に写真の色をうす暗くしている。

 

日本のファッション雑誌7月号

①モデルは女性(ロング、金髪に近い色)、背景は夕方の海なのでオレンジ、書名は黄色、服装は黄緑の水着。明度は暗め・・・dkに属し、暗い、大人っぽい、円熟した表紙になっている。

②モデルは女性(ロング、ブラックとブラウン)、背景は明るい海なので水色、書名はピンク、服装はピンクおよび水色の水着。明度は非常に明るめ・・・ltに属し、浅い、澄んだ、楽しいに分類される。

 

中国のファッション雑誌7月号

モデルは女性(セミロング、ほぼブラック)、背景は薄ピンク、書名は水色、服装は水色。明度は明るめ・・・vに属し、さえた、鮮やかな、生き生きした印象となっている。また、背景に暖色系の薄ピンクを用いて、服装を中間色の水色にしているので女性らしさに落ち着きのある色合いになっている。

 

台湾のファッション雑誌7月号

モデルは女性(ショート、非常に暗めのブラウン)、背景は白、書名はピンク、服装は白。明度は明るめ・・・sfに属し、柔らかな、穏やかな、ぼんやりしたに分類される。

 

韓国のファッション雑誌7月号

モデルは女性(ショート、ダークブラウン)、背景は白、書名はオレンジ、服装は白のトップスにオレンジのタイトスカート。明度は明るめ・・・Gyに属し、スモーキーな、しゃれた、寂しいに分類される。

 

日本のファッション雑誌8月号

①モデルは女性(ショート、アッシュブラウン)、背景は白、書名は白、服装も白。明度は非常に明るい・・・wに属し、清楚な、冷たい、新鮮な印象を与える。

②モデルは女性(セミロング、ブラック)、背景は黄色、書名はピンク、服装は緑のタンクトップ。明度は濃い色が多いので少し暗め・・・vに属し、さえた、鮮やかな、生き生きした印象で非常に多くの色を使用している。

 

 

中国のファッション雑誌8月号

モデルは女性(ロング、ブラック)、背景は水色、書名は黄色、服装は黄色。明度は淡い色が多いので明るめ・・・ltに属し、浅い、澄んだ、楽しい印象を与える。また、暖色系と中間色を用いることで女性的かつ高尚な作りになっている。

 

台湾のファッション雑誌8月号

モデルは女性(ショート、レッド)、背景は水色、書名はピンク、服装は白のトップスに濃い青のパンツ。明度はバランスが良い・・・sに属し、強い、くどい、情熱的な分類である。

 

韓国のファッション雑誌8月号

モデルは女性(ロング、ブラック)、背景はグレー、書名は黄色、服装は白と黒のボーダーのトップスと緑の光沢のあるスカート。明度は原色が多いため暗め・・・dpに属し、深い、濃い、伝統的な分類になる。非常に個性的なスカートのため緑が印象に残りやすくなっている。

 

日本のファッション雑誌9月号

①モデルは女性(ロング、ダークブラウン)、背景は赤、書名は白、服装は赤のワンピース。明度は暗め・・・dkに属し、渋い、大人っぽい、円熟した印象になっている。

②モデルは女性(ロング、ブラウン)、背景は黄緑・緑・ピンク・白の四色、書名はピンク、服装はピンクのタンクトップに濃い青のショートパンツ。明度は明るめ・・・bに属し、明るい、陽気な、華やかなカテゴリになる。

 

中国のファッション雑誌9月号

モデルは女性(ロング、ダークブラウン)、背景は水色、書名は青、服装は白のブラウスにピンクのタンクトップ。明度は非常に明るめ・・・wに属し、清楚な、冷たい、新鮮な印象になっている。

 

台湾のファッション雑誌9月号

モデルは男性(ショート、ブラック)、背景は白、書名は薄緑、服装はグレーのパーカーに濃いグレーのジーンズ。明度は暗め・・・Bkに属し、フォーマルな、シックな、締まったカテゴリに入る。

 

韓国のファッション雑誌9月号

モデルは女性(セミロング、ダークレッド)、背景はグレー、書名は紫、服装は白と黒のワンピース。明度は中間・・・Gyに属し、スモーキーな、しゃれた、寂しい印象になっている。

 

日本のファッション雑誌1月号

モデルは女性(セミロング、栗色)、背景は白、書名は紫、服装は白のワンピース。明度は非常に明るめ・・・wに属し、清楚な、冷たい、新鮮な印象を強く与える。

台湾のファッション雑誌12月号

①モデルは女性(ロング、明るめのブラウン、日本のタレント)、背景は白、書名はピンク、服装は紫の光沢のあるワンピース。明度は暗め・・・dkに属し、暗い、大人っぽい、円熟したに分類される。

②モデルは女性(三人、ロングからセミロング、ダークブラウン)、背景は白、書名はピンク、服装は白のブラウスやニット。明度は明るめ・・・wに属し、清楚な、冷たい、新鮮な印象になっている。

 

韓国のファッション雑誌12月号

①モデルは女性(ロング、ブラック)、背景は薄めの黒、書名は薄ピンク、服装は黒のワンピース。明度は非常に暗め・・・Bkに属し、フォーマルな、シックな、締まったに分類される。

②モデルは男性と乳児、背景、人物共にモノクロ。明度はもっとも暗い・・・Bkに属している。

 

6.書籍の厚み

ここでは各国の書籍の厚みについて記述する。

日本:平均1cm

中国:平均0.5cm

台湾:平均0.8cm

韓国:平均2cm

ここからわかるように韓国のファッション雑誌は非常に厚く、重たくなっている。

これはファッション雑誌の内容が大きく影響している。内容については「7.ファッション雑誌の内容」で記述している。

 

7.ファッション雑誌の内容

日本のファッション雑誌について気になる記事がある。TOPMODEL.JPのなぜ日本のファッション雑誌は人気なのかという記事である。

皆さんにもそれぞれ、大好きなファッション雑誌があると思います。でも、その一冊を一文字残さず読んだことがあるでしょうか?
きっと全部は読んでいないはずです。
どちらかと言えば、読み飛ばしているページのほうが多いかもしれません。
パラパラとめくって、気になったページを読んで、またパラパラと・・・。
特集だけ読んで、終わる人もいます。
逆に、ファッションのページには目もくれず、いきなりメイクのページを読み出す人もいます。
どちらの読み方も正解です。
ファッション雑誌は、基本的にどのページから読んでもいいように編集されています。そして、誰が読んでも、どこかのページで興味対象を見つけてもらえるように、ものすごい量の情報を用意しています。
他のジャンルの雑誌より倍以上のページ数があったりして、情報量は世界一だと言っても過言ではないでしょう。(年に一回発行される海外版VOGUEには600ページを超えるものがありますが・・・。)
"Lucky"
という雑誌がアメリカで創刊されたとき、当時の編集長は、「日本のファッション雑誌からインスピレーションを得た。」と、堂々とインタビューで答えていました。
それだけ、完成度が高いということです。
もう一つ、日本のファッション雑誌が人気な理由は、日本が「小さい国」であることに起因します。
日本のファッション業界は、とにかく東京に集中しています。
東京で話題になったブランドは、札幌や福岡の女性も知っています。そして、地方のショップもそのブランドを店頭にならべるのです。
よく、東京、大阪、名古屋、福岡、この四大都市のファッションの違いをトピックに取り上げることがあります。
それらに多少の違いはあっても、例えばロサンゼルスとニューヨークのファッションの違いとは比較になりません。
L.A.
N.Y. は同じアメリカにあっても、距離が離れすぎていて、気候も違えば、人柄も違います。必然的に、L.A.で流行っているファッションが、N.Y.では全く流行らないという現象が起こります。だから、読まれるファッション雑誌も違ってくるわけです。
日本では東京という大きなファッションリーダーが存在していて、その影響力が日本全体に及ぶため、読者が特定の情報をキャッチしやすく、しかもその情報が行き渡りやすいのです。
最後にもう一つ。
日本の女性がファッションの勉強に対して熱心であること。
海外のセレブのファッションを紹介している記事を見かけたりすることがあっても、女性全般で言えば日本人女性が一番ファッションに対して関心を持っていると思います。

ファッション雑誌コーナーでたくさんの女性が肩を寄せ合って立ち読みしている光景は、世界広しと言えども、日本ぐらいでしか見られません。

上記の記事をから「1.日本のファッション雑誌」でも記述したが、それぞれのファッション系統が確立されており、ファッションの幅が非常に広くなっており、美に関することのほとんどが網羅されている。

韓国のファッション雑誌については韓国観光旅行ガイド(http://www.seoulnavi.com/special/5048017)からもわかるとおり、韓国の読者は雑誌の付録を目当てに購入することが多く、ファッション雑誌としての価値だけでなく、生活情報誌としての機能も含まれている。

韓国のファッション雑誌は基本的に日本のファッション雑誌のようなリアルクローズを扱うものは少なく、海外の雑誌の韓国版を中心にハイファッションなものを扱う雑誌が多いです。中身の写真もひとつのアートとして意識しているものが多いのも特徴。また半分ほどが広告でとっても重く、持ち運ぶのが大変です、では、普段着のトレンドはいったいどこで収集しているのか?それはインターネットショッピングモール!韓国ではプチプライスのブランドはほとんどと言っていいほどスタートがネットのショッピングモールからで、サイトにもとっても力を入れていて見ごたえたっぷりです!また人気のショッピングモールには専属のモデルがいて、彼女たちはアイドルにも劣らない人気を持つなど影響力のある存在だったりします。だからみんなリアルクローズ情報はインターネットショッピングモールサイトから情報を収集しているみたいです!どんな付録かで雑誌の売れ行きが左右してしまうから、こぞってどの雑誌も付録に力を入れるのです。

上記は韓国観光旅行ガイドの文章を引用したものであるが、何種類かのファッション雑誌を取り寄せ、比較したところやはりリアルクローズ(普段着)はほとんどないといってよいだろう。写真の撮り方や服装、化粧にいたるまで芸術性に富んだものが主流である。

それに比べ、日本・台湾のファッション雑誌は持ち運びがしやすく、リアルクローズやトレンドに焦点を当てている。また、コーディネート提案をしている点もこの二カ国の特徴である。中国のファッション雑誌はこれらの中間に位置しているように思われる。

 

8.結論

ここまで四カ国のファッション雑誌を比較してきたが、この章では結論をまとめる。

まず、「5.表紙 比較」の結果からまとめていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

上記のグラフから・・・

日本:w、pを中心に明度が明るい傾向がある。優しい、淡い、清楚といった印象が非常に高い。

 

中国:明度や印象の与え方に月や雑誌によってばらつきがあるため、人や時期によって様々な色を着こなす。

 

台湾:明度のバランスが非常に良い。柔らかな、穏やかな、ぼんやりしたに分類されるケースが高い。

 

韓国:ばらつきはあるものの明度は暗めが基本。シックな、スモーキーな、しゃれたといった分類に多く当てはまる。

 

また、各国の特徴は日本のファッション雑誌の場合、頭にリボンなどの「かわいい系」のアクセントを用いるケースが他国に比べ18冊中7冊と非常に高い。

中国のファッション雑誌の場合は黒髪にピンクの口紅の割合が約5割を超える。

台湾のファッション雑誌の場合は髪の長さがセミロングからショートの割合8冊中6冊となっている。

韓国の場合は8冊中5冊がハイウエストのボトムスとなっており、スタイルの良さを強調している。

これらは雑誌の本文にも当てはまる。

日本の雑誌では「可愛い、童顔」のようなスタイルを好み、様々な系統の洋服が掲載される傾向が高い

また、最近では若者向け雑誌において韓国式着こなし方やオルチャンファッションといったテーマが表紙を飾ることも多く、人気がわかる。

中国の雑誌では目を惹くカラーを使い、年齢層もやや上(30代目線かそれ以上)の着こなしが非常に多い。

台湾では韓流・日式など世界の(アジアの)トレンドをうまく取り入れた10代~20代目線の雑誌が華やかである。

韓国ではCDを含め、紙媒体の売り上げが落ちてきていることから、ポスターや付録、家に飾れるような憧れを抱かせるカットが非常に多いと感じる。